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Netflix「ポーラー 狙われた暗殺者」【#2 映画でも色を探して観てみると】

あらすじ

ダモクレス社の殺し屋家業を続けてきたダンカン・ヴィズラ(マッツ・ミケルセン)は、50歳の誕生日直前。ゆっくり引退生活に入る予定だった。

現役最後の仕事として受けた仕事を完遂したものの、ターゲットの狙いはダンカンの命であったことに気づく。

ダモクレス社は、引退するダンカンに支払う年金をカットしたくて、ダンカンの命を狙わせていたのだった。

ダンカンは、無事に引退生活に入れるのか…!?

 

と、まあ今回も二匹目のドジョウを探して、色にまつわるお話から、映画を考察してみます。

 

色のお話

ダンカンの服装、住む家、車などはカーキーとか地味な色(殺し道具の電動ドライバーが水色だったり、金魚が赤だったりしましたが)で統一されています。

また、隣家の娘カミール(ヴァネッサ・ハジェンズ)も地味な色(ジープが黄色だったけど)で表現されています。

ダモクレス社のショッカークラス傭兵も黒なんだけど、中ボスとか大ボスになると、やたらとカラフルで、そこだけ取り上げると、なにかコミックを観ているような感じの不釣り合いな色彩です。

ダンカンを殺すための殺し屋チームは、着ている服にしてもハニートラップの車にしても、水色とか、ピンクとか、ポップな色使いが印象に残りました。

また大ボスの、2人、ミスター・ブルートやヴィヴィアンは、原色系の赤とか黄色とかの服を着ています。

ダンカンを逆転窮地に追い込む、元殺し屋のじいさまも、老人にしてはジーンズとチェックシャツという、カラーがある方だったのかもしれません。(海外では当たり前なのかもしれませんが)

 

でも他のシーンでは、子どもたちにマッツが教えるシーンの子どもたちの服装はカラフルでした。

そうなると、殺し屋だからといって、カラフルな色使いで表現されていたとも言いづらい。

 

そこから見えてくるのは、ネタバレにならないように書くと、ダンカンとカミール、2人だけの世界があるという証なのかな、と推察しました。

 

血の見せ方

ダンカンのうたた寝から覚めるシーンに、フラッシュバックが多用されていて、それがうまくラストに繋がります。(ただし冒頭で仔犬がっ…!ってなるので、そこは用心してください)

フラッシュバックの伏線は、何かあるなとは思っていたもののラストにきれいに繋がり、なかなかよいものでした。

フラッシュバックのシーンには、モノクロ映像が使われた、と思ったら、赤の鮮血が画面を占めたりして、なかなかショッキングなのですが、この「モノクロ→赤」というのが、今作「ポーラー」の血の見せ方でした。ちょっと古典的な血の見せ方ですが、理にかなった手堅い手法だと思います。

 

動画としてのソフトさ

OPもEDも、ドローン空撮で長回ししてあったのは、話の導入やラストをソフトランディングさせるのには、もってこいなんだなと思いました。

ただ多用しすぎると、飽きられてしまう。実際、この作中で夜の大都市上空からの空撮が1回挟まれていましたが、あまり関係のない感じで使われていて、ちょっと気になりました。

 

最後に

マッツ・ミケルセンを初めて映像で観て、「かっこいい!」となり、ラストでもうワンアイテムがダンカンに追加されることで、しびれる渋さに仕上がっています。

マッツさんのファンの方は、ぜひご覧になったほうが良いでしょう。

ラスト、ダンカンとカミールが二人肩を並べるシーンで、続編があってもおかしくない雰囲気が漂って、なかなか良いです。