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As with a bicycle, Koide Mawaru

日々の写真にまつわること。

発見の時代

 奈良原一高の「王国」は出版当時、人があまり撮影していない、刑務所、軍艦島をテーマにした写真集だった。

 こういう写真を見ると、昔はカメラが立ち入っていない場所に、写真を撮れる人間が入るだけで価値があった、「発見」をすれば良かった世界があったのだと思うと、うらやましい。

 今ではカメラが入れないところなんて、ほとんどないから、新しい発見もほとんどない気がする。

今カメラを持って、意志を高く持てる人は、ささやかな日々を見つめるしかないと思っているのもある。それは簡単じゃない。

 多くの人が芸術に触れたがっているのは、「共感」を得たいからだと、保坂和志がどこかで書いていたのだけれど、保坂和志は共感してもらいに行く薄さではなく「感銘」を与える方が大事だとも書いていたと思う。

 そう思うと、「発見」をすることと「感銘」を与えることも、ニュアンスが違う気がしていて、そこは少し自分で考えた方がよさそうだ。

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